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クルマが変わる!法律が変わる!~道交法改正~

2019年8月3日
小山 明輝 弁護士

1 自動運転実用化へ:道路交通法が改正されました!

  令和元年5月28日,改正道路交通法が成立し,6月5日,交付されました。

  政府は,2020年をめどに高速道路での「レベル3」の自動運転実用化を目指しており【官民ITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)構想・ロードマップ2019】,今回の法改正はその目標実現の一環と言えます。

  ところで,自動運転の「レベル3」とは,「条件付自動運転」と呼ばれるもので

 ① 高速道路等限られた場所で,

 ② システムが全ての運転タスクを行うものの,

 ③ 作動継続が困難な場合は,システムの「介入要求」等に対しドライバーが適切に対応する必要がある,

 というものです。

  ちなみに,「ロードマップ2019」によれば,政府は,過疎地等の限定領域での「無人自動運転サービス」(「レベル4」です。)の実用化も目指していますが,今回の法改正の対象とはなっていません。

2 道路交通法~ここが変わった~

(1)「自動運転」も運転?

 最初に触れましたが,「レベル3」の自動運転は,高速道路など限られた場所ではあるものの,当該場所での「全ての運転タスク」はシステムが行う,つまり「システムが車を運転している」と言えます。

 しかし,自動運転中,ドライバーは安全運転義務や交通事故時の義務(救護義務など)を追わない,というのもおかしな話です。

 そこで,改正道交法では,「自動運行装置」を定義づけ,「自動運行装置を用いて自動車を用いる行為」も「運転」に含まれることとしました。

 これにより,ドライバーは,これまで同様,自動運転中か否かに関わらず,安全運転義務などドライバーとして必要な義務を負うこととなります。

(2)自動運転中は通話やカーナビの利用が可能に?~「条件」に注意!~

 繰り返しになりますが,「レベル3」は,限られた場所ではあるものの,当該場所での「全ての運転タスク」はシステムが行います。つまり,自動運転中は,ドライバーが常にハンドルを操作したり,前方を注視したりする必要がなくなります。

 そこで,改正道交法は,自動運転中は,例外的に「携帯電話使用等の規定は適用しない」,つまり携帯電話で通話したり,カーナビを使用したりしても違法ではない,と定めました。

 もっとも,最初に述べたとおり,「レベル3」では,「作動継続が困難な場合は,システムの介入要求等に対しドライバーが適切に対応する」必要があります。

 したがって,システムから要求されたときは,直ちに自動運転からハンドル操作等本来の「運転行為」を引き継げる状態にある,ということが「条件」であり,通話やスマホのゲームに夢中になる,ということは論外(違法)ですので要注意です。

(3)その他

 上記以外にも,作動状態記録装置による記録や,自動運転の使用条件を満たさない状況で自動運転を行った場合の罰則なども定められました。

 あわせて,自動運転とは関連しませんが,原則的に禁止される運転中の携帯電話使用等に関する罰則ないし反則金限度額の引き上げ等も行われています。

3 とは言うものの…

 もっとも,現時点では,日本において「レベル3」の自動運転が可能な車自体,実用化には至っておりません。

 今回の改正道交法が注目されるのは,もう少し先の話になりそうです。

(弁護士 小山 明輝)

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弁護士

小山明輝akiteru Koyama

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