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2016年12月28日
小坂 塁 弁護士

時間外労働と残業代(2) さぶろく協定とは?

 

前回は、時間外労働が労働基準法によって原則的に禁止されていることをご説明しました。

今回は、その原則禁止に対する例外についてご説明します。

 

○労働基準法36条

労働基準法36条1項では、労働者の過半数(もしくは過半数で組織する労働組合)と協定を結んで労働基準監督署長に届け出れば、その届出の範囲内で、時間外労働や休日労働をさせることができる、と規定しています。この「36」という条項数から、36協定(さぶろくきょうてい)と呼ばれているわけです。

ただし、協定を結べばいくらでも労働時間を延長できるわけではありません。労働基準法36条の2項の規定を受けて厚労省は、延長の限度基準(労働基準法36条1項の協定で定める労働時間の延長の限度等に関する基準)を定めています。

 

○限度基準

この限度ですが、①1日当たりの限度、②1日を超え3箇月以内の期間の限度、③1年間の限度と3種類に分けられています。したがって、36協定でも、それぞれの場合に分けて、限度を定めておかなければなりません。

ややこしい話ですが、大事な話でもありますので少し詳しく説明します。

①の1日当たりの限度ですが、これは法令で定められた危険有害業務を取り扱う事業者だけが対象です。上限は2時間です。

②の、1日を超え3箇月以内の期間の限度ですが、これは一般の事業の場合、1週間なら15時間、2週間なら27時間、4週間なら43時間、1ヶ月なら45時間、2ヶ月なら81時間、3ヶ月なら120時間が限度です。先に説明した通り、一般の事業者には1日当たりの残業時間の限度の定めはありませんが、1日の法定労働時間が8時間で、1週間で15時間しか残業はできないわけですから、丸1日(=24時間)働かせてしまうと、それだけで基準オーバーとなります。丸1日というのは少し極端でしたが、例えば、1週間のうち3日間集中して残業してもらうとした場合、1日当たり5時間が限度になる、ということになります。

そして、③1年間の限度は360時間です。年間の稼働日数がだいたい240日と考えれば、1日当たり1.5時間が残業の限度、ということになります。

 

○特別条項付き協定

例外のさらに例外として、どうしてもこの限度基準を超えて残業をしてもらわないといけない場合には、特別条項付きの協定を結ぶことでさらに労働時間を延長することができます。こちらの場合には通常の残業を定める場合の条件に加えて、①延長しなければならない特別な事情を具体的に挙げたうえで、②通常の残業からさらに延長する場合の延長時間と③延長できる回数を定めること、④通常の残業よりも高い残業代を定めることが求められています。

 

具体的に36協定を定める場合の条項の検討や、1年ごとの更新手続きなどについては専門士業集団である旭経営アシストにご相談ください。

 

旭経営アシストでは無料相談会を実施しております。

詳しくはお電話もしくはHPよりお問い合わせください。

 

次回は残業代についてご説明します。

弁護士

小坂 塁kosaka rui

お客様に寄り添った事件解決をいたします。

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